
【要約】
こちらの記事は『「DXを自分事に」従業員にも経営層にも必要な意識改革、太陽HD・俵輝道CDOが語るDX成功への道筋』の要約です。
1. 背景と目的
- 太陽HDは、プリント基板用絶縁材料「ソルダーレジスト」で世界トップシェアを誇る化学メーカー。
- DXへの取り組みは遅れていたが、外部から着任した俵輝道CDOが推進役を担い、デジタルの活用を進める。
- DXは目的ではなく手段だが、競争力維持には必須であり、全社的な覚悟が必要とされる。
2. DX推進の3本柱
- 「攻め」としての新事業創出・既存事業の付加価値強化
- 生成AIを活用した検索システム「STiV(スティーブ)」を開発・外販。製薬業界の課題解決を目指す。
- 主力事業以外にも新規事業開発を重視。過去の事業消滅の教訓から、新規事業の必要性が経営層に浸透。
- 「守り」としての生産性向上
- 業務基盤の整備を通じて効率化を推進。セキュリティの強化や基幹システムのクラウド化も進行中。
- 製造現場でのデジタルツイン構築を目指し、データ統合と業務標準化を推進。
- 人材育成と意識改革
- 社員全員がデジタルを「自分事」として捉える意識改革を実施。
- 社員の「自律型人材」育成を目指し、データ活用ツール(BI)の導入や教育プログラムを提供。
3. データ活用と組織改革
- グループ全体でデータの標準化・統合を進め、「データの民主化」を目指す。
- 社内生成AI「TaiyoGPT」の利用促進を通じ、若手を中心にデジタル活用の機運を醸成。
- 経営層にもDXを自分事とさせるため、執行役員以上の目標にDXテーマを組み込み、1対1で具体的な支援を実施。
4. 人材戦略
- DX推進のため、既存社員への教育と外部採用を並行。
- 人材採用では、俵氏自らエージェントと直接対話し、即戦力人材を迅速に採用するプロセスを構築。
5. 課題と展望
- 全社的な意識改革には時間がかかるものの、俵氏は信頼を築きながら粘り強く変革を進めている。
- 「ノーと言える」風土の構築を重要視。波風を恐れず変革に挑む姿勢をDX部門から広げていく方針。
まとめ
太陽HDのDX推進は、攻めと守りの両面を強化し、データ活用や意識改革、人材育成を柱として着実に進行中。変革を実現するため、俵CDOは経営層や現場との対話を重視し、組織全体でデジタル活用を推進しています。
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【所感】
・「DXは目的ではなく手段ではあるが、製造業での競争力維持には必須」という考えは特に経営層に必要だと感じた。
・社員全員が「自分事」と捉えるための意識改革の進め方が大変参考になった。
・今回実施されている「執行役員以上の目標にDXテーマを組み込む」ことは経営者の理解・判断が必要だと感じた。
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