【要約・所感】日本は、世界はどうなる？　半導体製造装置市場の見通し — MONOist

【要約】
こちらの記事は『日本は、世界はどうなる？　半導体製造装置市場の見通し』の要約です。

1. 半導体市場全般の見通し

• エレクトロニクス産業全体：
  • 2024年第2四半期の販売額は前期比4％減、前年同期比では2％増。
  • 第3・第4四半期は前年同期比4％増を維持するものの、2024年通年では前年比4％増（当初予測の8％増を下回る）。
• IC（集積回路）の成長：
  • 2024年第2四半期に販売額が前年同期比27％増、第3・第4四半期は32％増と高い成長を予測。
  • 特にメモリIC（DRAM、NAND）が市場成長の中心。
  • AI関連チップ（ASIC、GPUなど）やデータセンター向けの需要が急増。
  • AI以外の分野では市場の伸びはフラットな状態が続く。
• 在庫調整の状況：
  • ほとんどの半導体分野で在庫調整は終了。
  • ただし、車載および産業用半導体は2025年上期まで在庫調整が続く。
• 半導体製造工場の稼働率：
  • 2024年第2四半期以降、稼働率は向上し、第4四半期には約70％で推移。
  • AI半導体とメモリチップの生産増加が主因。

2. 半導体製造装置市場の動向

• 市場規模の見通し：
  • 2024年の市場規模は前年比6.5％増の1130億ドル。
  • 前工程製造装置（Wafer Fab Equipment：WFE）：
    • 2024年：前年比5％増。
    • 2025年：前年比7％増とさらなる拡大が予測される。
  • AIやメモリ関連投資が市場の成長を後押し。
• セグメント別の動き：
  • DRAM：2024年に前年比35％増、2025年は10％増。
    • 背景にはHBM（広帯域メモリ）の需要増加とAI用途がある。
  • NAND：2025年に前年比48％増。
    • エンタープライズSSDや200層以上の高集積チップ向け技術投資が進む。
• 技術の進化：
  • 2025年以降、ゲートオールアラウンド（GAA）やHigh NA EUV露光装置などの次世代技術への投資が本格化。

3. 地域別の動向

• 中国市場：
  • 2023～2024年に輸出規制を懸念した前倒し需要が発生。
  • 2025年以降に市場正常化が見込まれるが、中国は引き続き世界最大の市場。
• 日本市場：
  • 2024年は過去10年で最も低い水準となるが、2025年には前年比30％成長を予測。
  • 2028年までロジック半導体を中心に堅調な投資が期待される。

4. 長期的な見通し

• クラウド事業者の設備投資：
  • ハイパースケーラーの投資は活発化し、2024年に1900億ドル、2025年には2300億ドル、2026年には2500億ドルを超える見込み。
  • AIチップやAIサーバの需要が急増。
• 世界半導体市場：
  • 2024年には6000億ドルを超え、前年比20％近い成長。
  • 成長は鈍化するが、2030年には1兆ドルに達する見込み。
  • データセンターやエッジAIが市場成長のけん引役。

5. シリコンウエハーと前工程材料

• シリコンウエハーの動向：
  • 300mmウエハーは2025～2026年にかけて10％台の成長。
  • 一方で、200mmウエハーは低成長が続く。
• 前工程材料（フォトマスク、フォトレジスト、ガスなど）：
  • 2025年にはいずれも10％以上の成長が見込まれる。

全体のまとめ

2024年以降、半導体市場はAI関連技術やデータセンター向け需要が成長をけん引する見通しです。特にメモリIC、AIチップ、次世代半導体製造技術が注目されます。日本市場は2024年を底にロジック半導体への投資が強まり、2030年まで堅調な成長が期待されています。

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【所感】
・半導体市場全体としては成長の流れだが、各国による覇権争いがどうなるのかなどについても知りたかった。
・データセンターやエッジAIでの半導体需要を考えると、製造業でのエッジAIの活用は今後広がっていくと感じた。

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