
【要約】
こちらの記事は『営業利益率50%超を叩き出すキーエンスの収益力の秘密とは?』の要約です。キーエンスは営業利益率51%という驚異的な収益性を誇り、日本の時価総額ランキングでも6位(2025年1月時点)。その成長率も高く、過去5年間の平均売上成長率(CAGR)は15%とトップクラスを維持しています。この記事では、その強さの秘密を競合オムロンとの比較を通じて分析します。
1. キーエンスの持続的な高収益の理由
- 営業利益率50%超を10年以上維持
- 通常、利益率が高い業界には新規参入が増え、競争により利益率が低下するが、キーエンスは例外的に高収益を持続。
- 2015年以降、常に営業利益率50%以上を維持。
- 高い売上成長率
- 5年間の売上成長率はCAGR 15%。
- 三井住友FGや三菱UFJ FGなどの金融企業を除くと、日本の時価総額上位10社の中で成長率トップ。
2. キーエンスのビジネスモデルの特徴
- 「ソリューション営業」による高付加価値の提供
- 顧客の潜在的な課題を発見し、解決策を提案。
- 単なる製品販売ではなく、問題解決型の営業を展開。
- 高付加価値商品の販売
- 原価率は17%と圧倒的に低い(オムロンは60.4%)。
- 粗利率が高く、営業利益率51%を実現。
- 「全商品当日出荷」「全商品在庫あり」によるスピード対応
- 競合他社と比較して、即納体制を整備。
- 顧客にとって利便性が高く、競争優位性を確立。
3. オムロンとの財務比較
- 原価率の違い
- キーエンス:17%
- オムロン:60.4%
- キーエンスの原価率の低さは、単なるファブレス(工場を持たない)だからではなく、高付加価値の製品を高単価で販売しているため。
- 人件費の違い
- キーエンスは営業力を重視し、販売戦略に投資。
- 即時見積もり・即日提案が可能な営業体制が、売上と利益率の向上につながっている。
4. キーエンスの強みの本質
- 「高単価×高付加価値×スピード対応」のビジネスモデル
- 顧客が「今すぐ解決したい課題」に対して、すぐに最適な提案と製品を提供。
- そのため、競合他社と比較されにくく、価格競争に巻き込まれない。
- 持続的な高収益を生む構造
- 高い営業利益率を支えているのは、単なるファブレス戦略ではなく、「独自の営業力とサービス提供」。
- 他社が簡単には模倣できない強固なビジネスモデルを確立。
結論
キーエンスの強みは、単に製造を外注するファブレス企業だからではなく、「高付加価値×高単価×即納体制×強力な営業力」の組み合わせにある。競合であるオムロンと比較しても、収益構造が大きく異なり、圧倒的な収益性を誇る理由が明確に浮かび上がる。
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【所感】
・自身もキーエンスと取引があるが、営業力と技術提案を組み合わせたスキルが競合他社よりかなり優れていると感じる。
・他社は新製品が出るとその機能を売り込むが、キーエンスは困りごとを解決するためのソリューションを提案するので導入したいと思う。
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