
【要約】
こちらの記事は『ホンダと日産の統合破談も“復縁”は必至? 電動化や自動運転の時代に日本企業が行うべき「負けない経営」とは?』の要約です。
1. ホンダと日産の統合破談は「終わり」ではない
2024年12月に発表されたホンダと日産の経営統合は、わずか2カ月で白紙となった。しかし両社を取り巻く環境はその後さらに厳しさを増している。
- 中国EVメーカーの急成長
- 米国でのトランプ関税(輸入関税15%)
- 半導体不足による減産
といった共通の構造的逆風の中で、「協議をやめている余裕はない」という見方が強い。統合は破談というより、再協議(復縁)の可能性を残した一時停止と捉えられる。
2. 規模の経済が生死を分ける時代
現在の自動車産業では、
- トヨタ:年間1000万台超
- VW:900万台規模
が安全圏とされ、「700万台クラブ」に入れないメーカーは不安定になりやすい。
ホンダ・日産はともに400万台前後で、中国BYDにも抜かれた。規模の小ささが、電動化・ソフト・自動運転への投資余力を奪っているのが実情だ。
3. トヨタに学ぶ「マルチパスウェイ戦略」
トヨタはEV一本足打法を避け、
- ガソリン車
- ハイブリッド
- EV
- 水素・燃料電池
を全方位で展開する「マルチパスウェイ戦略」を取ってきた。
結果として、EV普及が地域ごとに異なる現実に柔軟に対応でき、世界のどこかで必ず勝ち続ける安定経営を実現している。
4. SDVと自動運転という“次の本丸”
今後の競争力を左右するのは
- SDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)
- 車内エンタメ・デジタル体験
- 自動運転・ロボタクシー
といったソフトとデータの世界だ。
米国や中国では実走行データが蓄積され続けており、この差は長期的に致命傷になりかねない。日本メーカーの多くは、この領域で「蚊帳の外」に置かれている。
5. 日本自動車産業への提言
記事の結論は明確だ。
- 日本に8社の「縮み続けるメーカー」が並存するより3社、あるいは3グループ程度の強い塊に再編し、規模を確保した上で、新領域(中国・EV・ソフト・自動運転)に集中投資すべき
ホンダと日産の統合再浮上は、その象徴的な第一歩になり得る。
「負けない経営」とは、短期的な効率ではなく、全方位で戦える体力を持つことだと、この論考は訴えている。
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