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PLCプログラムで「強さ」と「優しさ」の入力がONすると「生産技術者」の出力がONするという表紙が特徴的な、西川理人さんによって書かれた「強く優しい生産技術者になる心構え」の全体構成と所感について述べたいと思います。
1.全体構成について
冒頭にて著者は優秀な生産技術者になるには「強さ(知識技能)」だけではなく、「優しさ(自分以外の人に対して)」を持つことが大切だと述べています。この強く「優しい技術者」になるにはどうすればいいのかを著者の経験を元に語られています。
入社1年目
・大企業と違い、中小企業では製造業全体の流れを見ることが出来る
・様々な知見を要する生産技術者は他人に任せっきりではよくない
・教えてもらう姿勢、学ぶ姿勢が大事
・部署移動も学びのチャンスと捉える
・やれるかどうか分からないものでも飛び込む姿勢が大切
・現状のルールに満足せず都度やり方を更新する
・会議を報告会にしておくのはもったいない
入社2年目
・環境は変えてもらうのではなく自分で環境を変える
・自分の身の振り方と意識でキャリアは大きく変わる
・歴史を知るといまの機器の便利さが分かる
・学んだことを実際に活用することは会社的にも自分の成長的にもとても重要な要素
・自分の造った設備が自分の近くで活躍する姿はこの上ない喜びである
入社3年目
・設備づくりは全部やってなんぼ
・実務で発生した問題対応で学んだことは「強く」身につく
・興味のある部分にかけて勉強をすすめる
・設備製作では自分から「ここが問題なんじゃないか?」と考案する楽しさを感じた
・問題点は再度発生することがないようにまとめておくことが大事
入社4~6年目
・会社のお金で勉強できる機会を作っていくことは会社にとっても自分にとってもいいこと
・必要なツールは「強い」意思を持って自分で見つけて導入していく
・教育しなきゃいけないからするのではなく、自分がゆくゆく楽をするために教育をしている
・保全業務により今の技術の便利さをより感じることができる
・あらゆる行動に余裕は必要不可欠で、逃げ道を作ることは悪いことではない
・自分よがりの技術ではなく「優しく」共有できる形にすることで自分の技術を「強く」できる
入社7年目
・技術者として「独立」するという選択肢を考える
・自分が決めた独立という道を、自信を持って進んでいくことを決意
独立
・少しくらい遠回りでもいいから経験をし、地道に学んでいくことが大事
・自分が得た知識や経験を次に学ぶべき人材へとつなぐ
2.所感
タイトルの通り「強く優しい生産技術者」になるためのエッセンスが詰まっています。また、内容が著者自身の体験や経験に基づくものであることも説得力を上げています。
私の好きな言葉に「人間の心で行う思考は人生の一切を創る」がありますが、著者のような心構えを持って行う思考や行動が技術者としての人生を創っていると感じます。
これから生産技術者としてこれから働きたい方、生産技術部に所属が決まった方にとって特にこの本の1年目から3年目の行動や思考は大変参考になると思います。ぜひこの本を読んで「強く」「優しい」生産技術者を目指してみてはいかがでしょうか。
西川さんは今回の書籍以外にも以下の本を出版されていますので、今回の内容を見て興味を持たれた方はぜひ読んでみてください。
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