
【要約】
こちらの記事は『PLCとは何かをマンガでもわかりやすく解説、シーケンサとは? 種類やメーカーは?』の要約です。PLC(Programmable Logic Controller)について知りたい方に向けて、基礎から解説していきます。この記事では、PLCの役割、使用される場面、種類、メーカー、プログラミング言語など、重要なポイントを網羅的に説明します。
PLCとは?
あらゆる機械の制御装置
PLC(プログラマブルロジックコントローラ)は、機械を制御するための装置で、「Aが起きたらBをする」「Cの状態ならDを実行する」という命令を実現します。これを「シーケンス制御」と呼びます。例えば、エレベーター、信号機、工場の機械、自動車の一部システムなど、私たちの身近な多くの場所で利用されています。
シーケンス制御の具体例
洗濯機の動作を例に挙げると、次のような流れがシーケンス制御により実現されます:
- 順序制御:スタートボタンを押すと、給水が始まる。
- 条件制御:水量が適切になると、給水を止めて洗濯槽を回す。
- 時間制御:一定時間後、排水に切り替える。
PLCの種類
PLCは用途や規模に応じて以下の3つのタイプに分かれます:
- パッケージ型
一体型で、小規模な制御向け。例: 三菱電機の「MELSEC iQ-Fシリーズ」。 - ビルディングブロック型
カスタマイズ可能で大規模なシステムに適合。例: 三菱電機「MELSEC iQ-Rシリーズ」。 - ソフトウェア型
PLC専用のハードウェアが不要で、コンピュータにソフトウェアをインストールして利用。
PLCのプログラミング言語
PLCで使用される主なプログラミング言語は、国際標準規格IEC61131-3で定義された以下の5種類です:
- ラダー・ダイアグラム(LD)
電気回路図のような形式で、視覚的でわかりやすい。 - ファンクション・ブロック・ダイアグラム(FBD)
機能ブロックを組み合わせて制御ロジックを作る形式。 - ストラクチャード・テキスト(ST)
高度な制御や計算に適したテキストベースの言語。 - インストラクション・リスト(IL)(近年は非推奨)
アセンブリに似た低水準の命令型言語。 - シーケンシャル・ファンクション・チャート(SFC)
フローチャート形式で、制御の順序を視覚的に表現。
PLCの主要メーカー
三菱電機
代表製品:「シーケンサ」。国内外で幅広く使用されています。
シーメンス
ヨーロッパでのシェアが高く、高性能な製品を提供。
オムロン
センサー技術を活かした製品展開。
CODESYS
オープンなプラットフォームでソフトウェア型PLCを提供。
PLCの進化と未来
最近のPLCはデータ収集、無線通信、IoT対応など多機能化が進んでいます。工場のIoT化(IIoT)や生産管理システム(例: SCADA)の中核を担い、従来の「機械の脊髄」から「情報処理の拠点」へと進化しています。
PLCの高性能化により、産業界での役割はさらに拡大すると期待されています。
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