
【要約】
こちらの記事は『ラピダスは大丈夫か?日本の半導体産業復興のために今こそ思い起こすべき元エルピーダ社長・坂本幸雄氏の遺訓』の要約です。
1. エルピーダ成功の要因と転落の理由
- 元エルピーダ社長・坂本幸雄氏は、携帯端末向け「プレミアDRAM」への集中で一時的に黒字転換。
- iPhone 3GSへの採用がブランド力を高めた。
- しかし、その後の市場シェア拡大路線で汎用品にも投資し、戦略がぶれた。
- 2011年の超円高・DRAM市況の低迷・タイ洪水が直撃し、資金繰りが悪化。
- キャッシュフロー管理と資金戦略の甘さが致命的となった。
2. 産活法支援と財務の失敗
- 政府系の産業活力再生特別措置法(産活法)によるDBJ支援は「期限付き出資」=実質融資であり、財務体質を悪化させた。
- メインバンク不在で借り換え支援も受けられず、結果的に2012年に倒産。
- 半導体事業における借金依存のリスクが明確に示された。
3. 坂本氏の経営哲学「メイク・クリエイト・マーケット」
- 「メイク(製造)」「クリエイト(設計)」「マーケット(市場)」の三位一体で経営を考えるべき。
- iPhone採用時の判断に見られるように、「将来の市場」を読む力とリスクを取る決断が不可欠。
4. 現代への教訓 ― ラピダスへの警鐘
- 現在のラピダスは「製造(メイク)」偏重で、「設計(クリエイト)」や「市場戦略(マーケット)」が弱い。
- NVIDIAやブロードコムなどの成功企業は製造ではなく設計・市場支配で利益を上げている。
- 日本半導体復興には、技術だけでなく市場構想力と資金運用の革新が不可欠である。
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【所感】
・確かにラピダスのニュース等を見ると技術偏重になっている気がする。ラピダスが設計や市場支配をどのように考えているのか知りたいと思った。