
【要約】
こちらの記事は『40年変わらなかったCADが進化 「ニューラルCAD」が示すAI時代の設計の姿とは?』の要約です。
■ 概要
2025年9月、米Autodeskは年次イベント「AU 2025」を開催し、「ニューラルCAD基盤モデル」を発表。
同社のAI研究部門であるAutodesk Researchのマイク・ヘイリー上級副社長が、AIが設計・製造をどのように変革するかを講演した。
■ 背景:40年間変わらなかったCADの限界
- パラメトリックCADの仕組み(寸法・制約をキーボードとマウスで定義)は約40年間ほぼ不変。
- 細部設計に時間がかかり、重複や手戻りが多いのが課題。
- AIによる「ニューラルCAD」がこの壁を打ち破ると発表。
■ ニューラルCAD基盤モデルとは
- 3Dジオメトリ、構造、物理的挙動をAIが直接理解・推論できる新しいCADエンジン。
- 従来の画像生成AIとは異なり、製造可能な完全CADデータを生成。
- テキスト・スケッチ・音声から即座に3Dモデルを生成・編集できる。
- 生成物はAutodeskの産業クラウド「Fusion」でそのまま利用可能。
■ 主な特徴と事例
- 電動ドリル設計デモ:AIが生成したモデルをFusionで編集可能。履歴・パラメーターも保持。
- スケッチ追加機能:スケッチや音声指示をAIが理解し、部品を自動生成・配置。
- 建築分野への応用:マスモデルを編集すると、AIがフロアプランや柱配置を自動再計算。
- 将来は配管・照明・空調(HVAC)なども自動生成へ発展予定。
■ 実験的プロジェクト
- Forma × ニューラルCAD
- ペンと音声で建物形状を定義する「建築ブロッキング支援」機能。
- Project Think-Aloud
- 設計者の“考えながら話す”音声をAIが理解し、設計支援・提案を行う実験。
- 「ラバーダックデバッグ」発想をCADに応用。
■ 今後の展開
- 2026年に「Fusion」および建築向けクラウド「Forma」へ正式実装予定。
- ユーザー企業が自社データでAIを調整・学習できる仕組みも準備中。
- 設計プロセス全体をAIが共創・最適化する時代へ。
まとめ
Autodeskの「ニューラルCAD」は、従来のCAD操作を超え、自然言語・スケッチ・音声による設計の自動化を実現。
AIが3D構造と製造可能性を同時に理解することで、設計と製造の垣根をなくす革命的技術として注目されている。
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【所感】
・ものづくり太郎さんの動画でも日本企業が2Dから3Dへ移行できていない危惧を話されているが、今後AI活用を考えていくなら現状を変えて最新のCADを使用していく必要があると、この記事を読んで改めて感じた。
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