
【要約】
こちらの記事は『100年に一度の変革期に「データを真ん中に置いて第二の創業に挑む」 ホンダのデジタル統括部長が語るDX戦略の核心』の要約です。
ホンダは自動車業界が迎える「100年に一度の変革期」を“第二の創業”と位置付け、2024年に新たなDXビジョンを策定した。鍵となるのは「スピード」と「事業効率」の両立であり、その中心に据えるのが「データ」である。
■ データを軸に創出する3つの価値
ホンダはこれからの時代、以下の3つの価値を同時に提供する必要があると定義。
- お客さま価値(体験価値)
- 製品価値(SDVなどで継続的に価値向上)
- 社会的価値(CO₂削減など)
これを実現するため、部門間をまたいだデータ連携を進め「データを真ん中に置く」発想へ転換した。
■ グローバルデータ共有基盤の構築
データの分断を解消し、全社で活用できる仕組みとしてグローバルデータ共有基盤を整備。
共通基盤を介してデータが蓄積されることで、会社全体の価値創出力が高まる。
実例として、日米で別々に蓄積されていた走行データを統合し
- コスト削減
- 統合データによる分析精度向上
- 道路補修につながる新たな知見発見
などの効果が出始めている。
■ 77年分の「暗黙知」をAIが呼び覚ます
生成AIにより、文書・メール・画像などの非構造化データから知見を引き出せるようになった点を河合氏は大きな転換点と見る。
AI活用は3段階で進行中:
- 一般業務(要約・翻訳)
- 社内データ×AIによる日常業務の最適化
- 専門領域での高度活用
AI導入は業務の置き換えに留まらず、意思決定・設計・検証など仕事の流れそのものを再構築する要素を持つため、経営としてのガバナンス設計が重要とする。
■ 現場の自発性が推進力
ホンダには新しいツールを自主的に試す社員が多く、草の根的に生成AI利用が始まっていた。
こうした社員を「トップガン」として変革の中心に据え、AI専門人材には「Gen-AIエキスパート」の認定や手当制度を導入し、好循環を作っている。
■ 河合氏が最も期待するもの
ホンダの強みは「人」。
デジタルの力で社員一人ひとりの潜在能力を引き出すことで、ホンダはさらに強くなると語る。
更に詳しい記事を読みたい方はこちら


