
【要約】
こちらの記事は『インフォコーパスのIoTプラットフォーム「SensorCorpus」を活用したカルビー社のDX推進プロジェクト。製造業におけるDX化で一歩先ゆく、成功の秘密とは』の要約です。
背景
製造業のDX(デジタルトランスフォーメーション)は進行中の課題であり、2022年の調査では、日本の製造業の約半数が「稼働状態の見える化」を計画・希望しているものの、実現には至っていない現状があります。
カルビー株式会社は、この課題に対し、インフォコーパスが提供する純国産ノーコードIoTプラットフォーム「SensorCorpus」を採用し、次世代工場モデルである湖南工場(滋賀県)を皮切りにDXを推進しました。
プロジェクトの経緯
1. 初期段階の苦労と戦略転換
- 外部コンサルタントとの意見の相違が頻発し、カルビーの現場課題が十分に伝わらなかった。
- 戦略転換: 外部に依存せず、社内の従業員にIT技術を学ばせ、現場主導でのDX推進に切り替えた。
2. 現場教育の重視
- 製造現場でDXを浸透させるため、手を挙げた従業員を対象に「クエスト活動」を実施し、自主的に課題解決に取り組む仕組みを導入。
- DXツールの活用を促進するためのハンズオン教育を実施し、現場従業員がSensorCorpusを活用して業務効率化や改善提案を行う文化が育まれた。
カルビー社が実現したDX事例
- 食品製造装置のDX化:
装置の基準値データをSensorCorpusに格納し、基準外データに対してアラートを発報。 - 味材照合の自動化:
バーコードリーダーで味材マスターと照合し、エラー時に作業者へ通知。 - 品質判定の強化:
オンライン検査機器から取得したデータを活用し、規格外結果をダッシュボード表示。 - トレーサビリティの強化:
包装工程の画像・動画データをオブジェクトストレージに保存し、トラブル対応を迅速化。 - 生産指標の算出:
原材料投入や出来高情報を活用し、SKU毎の原価率やロス情報をダッシュボードで可視化。
成功の秘訣
- リーダーシップと現場連携:
カルビー西日本事業本部の溝口誠氏のリーダーシップのもと、現場従業員がDX推進に主体的に関わる仕組みが構築された。 - シンプルなシステム連携:
CSVファイルを活用した簡易なデータ連携手法を採用し、既存システムとの親和性を高めた。 - ノーコードツールの利便性:
SensorCorpusは、非専門家でも使いやすい設計となっており、現場での迅速な適応が可能となった。
インフォコーパス「SensorCorpus」の特徴
- 柔軟性: ノーコードプラットフォームでシステム構築を迅速化。
- コスト効率: PoCから大規模システムまで拡張可能。
- 高い汎用性: 各種アプリケーション(AI/BI等)との連携を可能にするAPI提供。
カルビー社の成功事例は、SensorCorpusが製造業におけるDX推進の強力なツールであることを証明しています。
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【所感】
・「製造現場でDXを浸透させるため、手を挙げた従業員を対象に「クエスト活動」を実施し、自主的に課題解決に取り組む仕組みを導入」のように、やる気のある社員を対象に教育や活動を行うことが成功への近道だと感じた。
・ここで紹介されているノーコードツールのように「非専門家でも使いやすい」ということが全社展開には大切だと感じた。
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