
【要約】
こちらの記事は『AIロボットを使って燃料電池の自動実験・自律探索製造が従来の100倍の速さに 東大らの研究グループ』の要約です。
燃料電池生産技術の自動実験・自律探索システム「FC-ROPES」を開発
開発チーム
東京大学大学院工学系研究科・長藤圭介教授を中心に、金沢大学、九州大学、堀場製作所が共同で開発。
背景
- 燃料電池(特にFCV・HDVや定置用)の生産技術開発では、品質(Q)、コスト(C)、納期(D)の向上が課題。
- 触媒層の製造は複雑で、これまでは人手と大規模設備での試行錯誤に頼っていたため効率が悪かった。
開発内容
- FC-ROPES:燃料電池の触媒層の塗布乾燥工程に特化した自動実験・自律探索システム。
- 特徴
- エレベーターで運搬可能な小型システム
- 1cm×1cmの小型サンプルで実験
- 実生産ラインに近い物理現象を再現
- 工程
- インク塗布(ダイコータ使用)
- 乾燥(熱風多段階炉使用)
- 評価(短時間計測)
成果
- 従来比10倍以上の実験効率、自動で100倍以上の速さでデータと試作品を生成可能。
- ベイズ最適化により、少ない試行回数(24回)で最適プロセス条件を探索。
- 100サンプルを約17時間で作成可能。
今後の展望
- 本成果は、研究開発の高速化だけでなく、生産ライン設計・運用への応用(第2の高速化)にも貢献。
- 材料メーカーや生産設備メーカーへの技術提供、受託試作計測ビジネスやROPESの商品化を目指す。
- 今後は、インク調合工程まで拡張する「混合分散ROPES」や「一貫生産技術開発」にも取り組む予定。
- 次期NEDO事業とも連携し、2035年の燃料電池性能目標達成に貢献。
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【所感】
・デジタルツインに近い検証がAIロボットで出来るようになると大きな成果に繋がると感じた。